【声劇】最後の教示【台本】

弟子:　師匠:　台本:清水流兎　BGM:羽瀬川 こなん

「この愛のみを抱いてゆけ」の前の話になります。よろしければ続きもご覧ください。m(_ _)m 「この愛のみを抱いてゆけ」 http://nana-music.com/sounds/01c71fb8/ ふと思いついたセリフから妄想して広げたやつです。 一人称変更、アドリブ、アレンジはご自由に！ 途中でBGMの曲調が変わります。Bの「……ここを出るのか」の前後で合わせるとかっこいいです。 「最後の教示」 作：清水流兎 以下本文 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 〈幼い頃に師匠Bに拾われ、成長と共に力をつけた弟子A。胸に秘めた目的のため師匠Bの下を去ろうとする弟子Aに、ある日の稽古前に師匠Bが弟子Aに語りかける〉 A, 弟子 B, 師匠 A, お師匠、どうしたの？　始めないの？ B, お前、いくつになった？ A, 十七 B, そうか、私も耄碌(もうろく)するわけだ。ただ殺すしか能のなかった私が、お前を拾い、育て……。くくっ、我が牙もずいぶんと鈍(なま)ったものよ。このまま穏やかに、空行く鳶(とび)を眺めながら余生を終えるのも悪くないと思う私がおる。 A, お師匠、らしくないよ。いったいどうしたの？　まあ、あなたが気まぐれなのは今更だし、八つ当たりに付き合わされないだけ、こっちは助かるけどさ。 B, やかましいわ！　まったく、生意気な弟子を持ったものよ。だがそれも、悪くない。 A, 本当にどうしたの？　気持ち悪いを通り越して不吉だよ？ B, 真面目な話だ。……ここを出るか。 A, っ……はい！ B, 私はお前を誠の子と思って接してきたつもりだ。その私が行くなと、そう言ってもか。 A, はい！ B, よかろう。ならば私は今一度この牙を研(と)ごう。構えよ。これが最後の教示(きょうじ)である。来るがいい！　ここで私を越えてみせよ！ A, 行きます！　せぇやあああ！ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー #声劇 #フリーコラボ