16才の夜
小蔵
この子の産毛はモラヴィアの草原 夏の風に揺れ固まる 埃っぽい空気と重厚な夜 この世の行方は僕が操作する 南進し続けるバイクの音 退屈で仕方なかった16才の夜 何処からここへ来たのだろう どれほど遠くまで来たのだろう ここから何処へ行くのだろう どれほど遠くまで来たのだろう 月夜に軟化 朝日で融解する 不愉快な心は渋滞した10代の宿題 口ずさむ流行歌 虹の橋を急降下 セルロイドの目玉、ガラス細工の脳みそ 長い溜息だけが生きていた16才の夜 何処からここへ来たのだろう どれほど遠くまで来たのだろう ここから何処へ行くのだろう どれほど遠くまで来たのだろう
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