海の泣く町
読み手: 台本:エグゼクティブソーダ
海の泣く町
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「痛い…早くとって」
『あ…はい、すいません』
片田舎の海辺で、俺は人魚を釣った
「はあ、ひどい目にあった」
『…なんで釣られちゃったんですか?』
「…お腹減って、つい
人間から隠れながら餌とるの難しいからさ」
『…じゃあこれどうぞ
釣り用のですけど』
「ほんと?やった!」
人魚は人間の世界に興味があるようだった
「また来たんだ、暇だねえ」
『人魚さんだって、
話が聞きたくて来てるんだろ?』
「さぁ、今日はどんな話を持ってきたんだ?」
『こないだ案内した釣り場でさぁ…』
俺と彼女だけの秘密の時間…のはずだった
『あんたどうしたんだ!?そんなにケガして…!』
「…人魚さんと話していたのを町の連中に見られたみたいなんだ」
『それで、なんでこんな…』
「居場所を教えなかったから…
あいつら人魚さんを捕まえるつもりらしい…
逃げてくれ…」
『あんたはどうなる!』
「さあな…楽しかったよ人魚さん…」
『…すまない』
ある夏の日、一人の男性が死亡する暴行事件が起きた
現場近くの海では、夜な夜な泣き声のような海鳴りが響くのだという
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#炭酸水の台本 #台本
コメント
1件
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました😊ありがとうございました✨ 途中でセリフの「」と『』が逆転しているようです😅