【声劇台本】冬が死ぬ家
【音楽】haruki様【声】あなた【台本】青木 街
【声劇台本】冬が死ぬ家
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冬と心中。
その瞬間を待ち焦がれて。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
【台詞】
灰色の部屋で
暖炉の小さな火を眺める。
本のページをめくるたびに
自然とこぼれる笑みの理由を
僕自身 知らないでいた。
窓の外は吹雪で
昼か夜かも分からず、
ただ、渦巻く白が見える。
(00.59~)
読んでいた本を暖炉に捨てた。
火は消えた。
窓硝子に近づいて、そっと触れると
指先が透明に凍りついた。
僕の命を奪おうと、
氷の世界がこの家を包んでいる。
君が、いる。
「僕はひとりで死にたく無いから
ここへ来たんだ」
その孤独を理解するには
あまりにも悲しい関係だ。
「僕なら、一緒に逝ける」
窓を開けると、差し出された雪の手。
君の後ろには白い花が咲いていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
【台本についてのお願い】
台詞のコピーと貼り付けはお控えください。
コラボの際は音源主様の方へ何かしら反応して頂けると幸いです。
こちらの台本の音源は自作のものではなく、お借りしているものなので他アプリでの使用は控えてください。
よろしくお願いします。
何度も死んで、何度も生まれる。
それを理解していても
死が恐ろしくてたまらないのは
この世界しか知らないから。
✉️
冬の終着点をテーマに書いてみたものです。
冬の核となる場所がもし家だったら。
きっと地元の人達には嫌われる場所だろうし
毎年春に追われては死んで、
また生き返っては秋の豊かな命を奪い、
冬の中心から見える景色はいつも真っ白なのだろう…とか考えて、
そんな彼女の家に彼女を望む誰かが来たら、切ない最期だとしても小さな幸せがあるのかなと
なんとなくで書いてしまったお話ではあるのですが今ではとてもお気に入りです。
彼の事も
ずっと、『灰色の廃墟のような部屋と、今にも消えそうな暖炉の火、そこでただ本を読む1人の少年』といったイメージが浮かんでて
けれどどうにも形にできなかったので
お気に入りのお話でそのイメージを書き写せて良かった。
また台本を上げられて嬉しいです。
haruki様素敵な音楽をありがとうございました。
長文失礼致しました。
#街のほんだな
#声劇台本
#一人声劇
コメント
3件
- 琥珀お借りしました。 いつもありがとう
- 血なまこんばんは。台本お借りしました。ありがとうございます
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました😊