【一人声劇】消しゴム
朗読:こぺるか/台本:サンケー様
【一人声劇】消しゴム
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消しゴムくんはまた今日もすり減っていく。
いつか来るその日まで。
※※※※※台本※※※※※※
真っ白だった僕は
今日も黒く染って行く
その身を削り
書かれた文字を消すために
僕はある女の子に買われた
真新しいペンと並んで
筆入れにしまわれ
引き出しの奥に眠る
時折
女の子は引き出しを開け
机に 僕とペンを並べ
物思いに更ける
走らせるペンは
すらすらと進むのに
いつも同じ場所で 止まる
ある言葉を書いては消し
そして また同じ言葉を書いては 消す
女の子は伝えたいのに
どうしても言えない言葉がある
その言葉を 僕は知っている
何度も消した言葉の跡は
僕でも消しきれないほど
深く残り
女の子は
書き終えた手紙を
いつも出す事なく
引き出しにしまう
文字を消す事が 僕の勤め
けど 僕は願ってしまった
いつか 女の子が
その言葉を消さなくても
良くなる日が来る事を
恋する相手に宛てた
「好き」と言う2文字を
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