銀の百合
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銀の百合
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───── 何もかもはこの夜のため ─────
フォレスは不思議なパーティ会場をそぞろ歩いていた。どちらを向いても魔女魔女魔女……これほど多くの魔女がひとつの場所に集まっているのを見たのは初めてだった。
机の上にはハロウィンらしくお菓子が山盛りになっている。皆が色とりどりのお菓子を美味しそうに食べている中、1人だけお菓子を食べずにいる魔女が居ることに気が付いた。
お菓子への「食欲」が感じられない。……甘いものが苦手なのだろうか?
視線に気がついたのか、その魔女はフォレスの傍にやってくると高らかにこう叫んだ。
「アナタ!気付いてしまったようね!そう!東の名女優ことマリリン・アンドリュースとは私のことよ!」
「いえ、私も東の魔女ですが知りませんね」
「ほぇ?」
マリリンは大きな瞳をぱっちりと見開き、可愛らしい顔を大仰に驚きの表情にすると、芝居がかった動作で嘆いてみせる。
「おかしい。おかしいわね!このマリリン・アンドリュースをしらないですって!?この前も雑誌の表紙を飾ったのよ!?」
「はぁ」
「アナタ、本当に東の魔女なの?」
「はい、そうですが」
ただ、とフォレスは無感情に続ける。
「私は基本的に娯楽の類いにはあまり興味がありませんので、そのせいかもしれません。興味が惹かれるのは他者の持つ欲望だけです」
「欲望?」
「これが欲しいとか、こうなりたいとか……そういった感情です。マリリンさんはそういった感情はありませんか?」
「そりゃあ、あるわよ!」
マリリンは可愛らしいネイルが施された指を一つ一つ折りながら、次々に願いを口にする。
「もっと美しさに磨きをかけたいし、舞台で目立てるように歌も演技も上手くなりたいし、肺活量も欲しいわよね。ダンスのセンスももっと欲しいわ!あとは新作の化粧品、新しいドレス、あぁそういえばお気に入りのブランドからこの前発表された冬物の靴も気になってたの!」
「それなら願いを叶えてあげましょうか。それが私の固有魔法なんです」
「あぁダメ!それはダメ!」
「……なぜ?」
「努力して勝ち取らないとダメなの!努力をして目標に辿り着くっていうプロセス、ストーリーが重要なの!魔法をかけられてお姫様は幸せに暮らしましたなんて今は流行らないわ!努力をして幸せを掴む身近に感じられる主人公、それが大衆の求めるヒロインなのよ!」
「はぁ……」
力説するマリリンにフォレスはため息とも相槌ともとれる曖昧な返事を漏らす。
基本的に魔女というのは一癖も二癖もあるものばかり。欲望を集めるのは難しそうだ……。
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「銀の百合」
✨マリリン・アンドリュース(cv.春野)
🎖フォレス・ヴォイド(cv.瑠莉)
✨月夜に照らされて 光る
🎖我らは 銀の百合
✨今宵 奏でる旋律よ
🎖儚く揺れて 響け
🎖さあ始めよう ✨この幻想は
all:もう止められないから
all:翼を広げて 深紅の
🎖夜に 溶けてくイメージで
all:羽ばたけ 魅惑のステージ
✨幕は落とされた
all:何もかもはこの夜のため
✨咲き乱れ
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☪︎素敵な伴奏ありがとうございました☪︎
とっくん様
https://nana-music.com/sounds/05c97183
☪︎ 𝕋𝕒𝕘 ☪︎
#バンドリ #アルゴナビス #AAside #ファントムイリス #とく伴奏 #ダブエス #大人だって夢を追いかけて良いじゃないですか
#魔女マリリン #魔女フォレス
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