【声劇】欠陥品
朗読:○○ 台本:あるま BGM:ハルキ様
【声劇】欠陥品
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やけに煙たい空気感だ
息を吸う事に、心臓を焦がしていくようで
じりじり、じりじり
「それは痛みか」
あぁ、なんだか喉が渇いた
水を飲んで、飲んで、飲んで、飲んでも
ちっとも渇きは収まらない
むしろ余計に喉が渇いて
「罪人への罰なのか」
あ…あぁ…息が上手くできない
おかしいな、まるで水中に居るみたいだ
頭が回らなくなっていく
意識がどんどん遠くなって
心地よかった
僕は今この瞬間の為に生まれてきたと思える程に
それは最高の快楽であった
何かのフィルターがかかったように、見るもの全てがふわふわ、ゆらゆら
自分の事も周りの事もすべて夢のような、どこか遠い存在に感じる
「そう、これは素敵な夢」
この夢が覚めたらきっと優しい朝が待ってるんだ
耳を劈くような沢山の絶叫に混じって
ケタケタと不気味な笑い声が聞こえた
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