気まぐれメルシィ
八代ひな(cv:琉伊)
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本日9/15はmiSty所属の1年生💘八代ひなのお誕生日です
可愛い?知ってる!自分の魅力を誰よりも理解している彼女、ひなちゃん そんな彼女の日常にスポットを当てたSSと気まぐれメルシィをお楽しみください!
高画質版
https://twitter.com/love_live_b/status/1438111571868225540?s=21
【SS】八代ひなの憂鬱
『う……うそ……』
八代ひなは困っていた。八代財閥のご令嬢であり一人娘の彼女は蝶よ花よと文字通り目に入れても痛くないほどの愛情を両親から受け甘やかされ育てられてきた。
その容姿はくりっとした大きな瞳に柔らかそうなふんわりとウェーブのかかった髪、
ほどよくメリハリのついたボディラインはまるで歩くフランス人形のようだ。
そんな愛らしい彼女が顔を真っ青にしながら震えている
握りしめているのは赤が多い答案用紙。
とりわけ頭が悪いというわけではない。彼女の通う光ヶ丘学院は近隣で1番の進学校でありテストの出題範囲も広く難しい。平均点は極めて高く、赤点を取っていないとはいえ平均点を下回ったのは入学以来初である。プライドの高い彼女にとってそれは人生最大の屈辱であった
『ひ、ひなが……平均以下だなんて……こんなのおかしいわ!何かの間違いよ!!』
担任教師の赤点は補習という文言にさらに青ざめる。赤点をとる未来がハッキリ写ったからだ。
(皆の憧れの的のこのひなが補習に参加する未来なんて、そんなの許されるわけないわ!!)
しかし自習学習しようとしてもちょうど苦手範囲、どこでつまづいているのかさっぱりである。
そんな彼女に残された選択肢はただ1つ。誰かに教えてもらうことだった。幸いにもmiStyメンバーは同級生と上級生以外いない。人材は豊富であった。
問題は誰に頼むか、学年一位の秀才である伊於莉、先輩であるやえや美夜の3択。伊於莉にはバカにされる未来、やえや美夜の言語は理解不能と言うことは想像に容易かった。無論いつも赤点ギリギリである音子は論外だ。
さらに言うと、メンバーにあの八代ひなが赤点になりそうだという屈辱を知られたくなかった。自分に好意をもつ男子に教えてもらおうか?否、放課後の勉強会で変な噂が出回ったら困る。腐ってもアイドルゴシップはご法度だ。
『学外……しかないわね……』
学外の頭のいい友人に手当たり次第にメールをするも皆都合が合わず断念。ベンチに座りしょんもりと下げる頭の上を暗い影が覆い被さる
『あら、あなたmiStyの…………誰だったかしら』
顔を上げると猫目に左右非対称な色の瞳が特徴的な少女、彼女のライバルユニットBlossoMの姉ヶ崎由里が覗き込んでいた
『姉ヶ崎由里!?!?というかひなの名前を知らないってどういうこと!?!?八代財閥のパーフェクトなお嬢様八代ひなよ!!!』
『ごめんあそばせ 生憎お姉様以外には微塵も興味が無いの。で、その大財閥のパーフェクトなお嬢様がこんな公園のベンチで何をしているの?』
確かにそこは財閥の令嬢がいるというにはやや庶民的な場所であった
『……別に、あなたに関係ないし……』
『あらそう。私このベンチに用がありますの。ちょっと詰めてくださる?』
許可をとる暇もなく隣に座られる 二人の間には彼女のカバンという壁が隔たれ、いかに彼女が自分の姉以外に心を開いていないかが伺えた。
そのカバンからごそごそと何かを取りだした。
教科書だった。
その教科書をおもむろに開き 数ページペラペラとめくり何か考え込むように真剣な眼差しで見つめること僅か5分、パタンと教科書を閉じその場を去ろうと身支度していた。その挙動が気になり彼女に声をかけずにはいられなかった
『ねえ、さっきの……教科書ペラペラめくって何してたの?』
『え?何って試験勉強ですけど……』
『は!?今のが!?!?教科書めくっただけじゃない!!!』
『授業を聞けばわかるものをわざわざ何時間も机に向かって勉強する必要ないでしょう?』
何を言っているのかしらとでも言うようにキョトンとした顔で彼女は見つめる。いやいやそれはこっちのセリフだと。そんな勉強の仕方でテストの点を取れるなら苦労をしない。瞬時にこの子は要領がいい、伊於莉側の人間だと察した。
『いいわね、天才様は。赤点とは無縁そうで、お気楽で何よりだわ。』
彼女を堕とす嫌味のつもりが墓穴を掘った
『……まさか、あなた、赤点とったの……?』
彼女の顔がみるみる青ざめていき軽蔑の顔を向けられる。なんて無礼な態度なのか。この世に生を受けて15年、未だかつて向けられたことのない表情だった。
『とってないわよ!!!!! ……まだ』
か細い声で口をとがらせ拗ねる。虚勢を張ったものの絶対取らないという自信はないのだ
『よろしければ私が勉強教えてあげましょうか?』
『え?』
『私、勉強は得意ですし、光ヶ丘のレベルでもなんら問題ないですわ。』
『まほろばってそんなに頭よかったかしら……』
『悪くは無いけどよくもないわ 私、お姉様と同じ高校に行きたかったから、まほろば1本で来ましたの。当時の担任に色んな学校を推薦されたけどお姉様のいない学校なんて興味なかったから全てお断りしたわ。その中に光ヶ丘もあったんじゃないかしら』
『うちを蹴ったですって!?どんだけお姉様Loveなのよ 呆れたわ』
『あら、あなただって負けていないわよ自己愛。私はお姉様を敬愛しているの心から。
ああ、そこ計算間違ってるわ。ここから計算するの そうするとこうなって…』
世間話を挟みながらも意外と真面目に教えてくれる姿に少しばかり感心した。さらにいうと片手間だと言うのに彼女のアドバイスはとてもわかりやすかったのだ。
いつも躓いていたであろう箇所、彼女の頭の中でグシャグシャに雁字搦めになっていた謎がするすると解けていく。
『あ、…ほんと……解けたわ なんだこんな簡単なところで躓いていたのね!!』
『躓いていたところもよくあるミスの部類に入るものだけれど、光ヶ丘の生徒だけあって要領はいいのね。うちのメンバーを教えるよりだいぶ楽でしたわ。』
『まあ?ひなは、パーフェクトだから?このくらいできて当然よ!当たり前じゃない!』
容姿以外を褒められたのはいつぶりだろう。自分らしくない、そうわかっていても少し舞い上がってしまった。胸元をギュッと握りしめとある感情が募った
それはくやしいという気持ちだった
生まれてこの方劣等感を抱くことのなかった彼女が初めて抱いた感情だった。
『また赤点とりそうになったら私のところにおいでなさい。どうせあなたのこと、メンバーにはバカにされたくなくて教えてもらわなかったのでしょう』
『……いいの?』
『おいでなさいっていったの聞こえなかったの?』
先程まで自分の名前も知らなかった女にここまで理解される自分はなんて単純なのか。プライドの高いお姫様にとって、到底許せることではない。それでも、目の前にいる彼女だけは何故か許せる八代ひななのであった。
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【歌詞】
ほらほらまたはじまった
お得意の自己弁護 言い訳
「でもね」「だって」
ほらほらまたはじまった
ごめん!からのKissのパターンって感じ?
安易
”いつかアタシだけ” そんな夢見たこともあったけど
寂しい時だけ電話して
もううんざりだわ!
全然アタシに興味ないじゃん
キミが好きなのは自分でしょ(Yeah!)
やっぱりアタシに興味ないじゃん
その話もう聞き飽きたわ
そもそもだいたいアタシに興味ないじゃん
そーやってまた誤魔化して...(もう!)
Be My Boy わがまますぎるBaby
抱きしめてよね!
#気まぐれメルシィ #八王子P #ラブライブブロッサム #八代ひな生誕祭2021
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