自作台本 懺悔と幻想
台本/くろかぐら 音楽/haruki様 コラボ者/お名前
自作台本 懺悔と幻想
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自作台本、おそらく五作目です
オタク、考えると長くなりがち
台詞より設定が大変だった件
※性別変更及び人数は自由で構いません
こちらは参考音源。
拙くて申し訳ない…m(_ _)m
読んでいただける場合はこちらへどうぞ。
https://nana-music.com/sounds/05f7eb2e
設定的なもの
私が幼い頃に、この国は資源を巡っての戦争をしていた。敵国が降伏したため、平和条約の締結によって終戦した。これが5年前のことであった。
私含め私の家族は、戦果を充分に挙げたものとして称えられ、生活に苦はなかった。
しかし戦争後、時折夢で戦争時の光景を思い出し、発作を起こすようになった。周囲は励ましてくれていたが、収まる気配はなかった。
私の異変を見かねた母は、私を廃村の教会近くの旧別荘に案内し、財産や食糧を与えられ
「ここで暮らしなさい」と言われ、それきりであった。追い出されたのである。
近くの教会には、昔はたくさんの信徒がいたはずだが、今では瓦礫があちこちにあるのみで、見る影もなかった。何かの縁だと思い、慰霊碑を立てて、それから数年間、修繕と礼拝を行っていた。
そのあいだ、誰一人来ることはなかった教会に、いつものように訪ねると、見慣れない神父(シスター)が立っていた。
茫然としていると、神父(シスター)が声を掛けてきた。
🌟私(一人称自由)
🔷神父(シスター)
ここから台詞
🔷「ここは貴方が直されたのでしょう?大変だったでしょう、感謝します」
🌟「感謝なんて、そんな。私は戦争で多くの人を殺めてきた。これは私のせめてもの償いです」
🔷「確かに、貴方は許されるべきではないことをした。ですが、しっかりと己を悔やみ、こうして尽力しているのですから、それは称えるべきです」
🌟「…そのように言っていただけるのは、貴方が初めてです。
周囲はみな、私のしたことは間違いではない、国家は犠牲の上に立つものだと、私の正当化しか説いてこなかった。
誰も、私の過ちを咎めなかった」
🔷「みなそれぞれに、前を向くしかなかったのでしょう。辛くないはずがありません。貴方はこの数年間、ここで己を悔いていたでしょう?ですから分かっているのです。私を救ったのは貴方であると」
🔷「もう前を向いても良いのです。貴方の気持ちは充分に受け取りました。「他の者」も、そう言っていますから」
🌟「何を言って………っ!?」
🌟そこで私の意識は不意に途絶え、目覚めた時には誰もいなかった。
🌟「…神は信仰がなければ存在できない…?」
🌟教会にあった古い文献に、そう記してあった。
🌟「…まさかね」
🌟そう笑った私を、静かに見守る影があることを、知るよしもなかった。
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