【声劇台本】それはさながらワルツように
声( ) 演奏/ayakoro
【声劇台本】それはさながらワルツように
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ayakoroさんの演奏する
眠る前に歌う君 をお借りしました。
幻想的な音色に
深い森の奥にある泉のような情景をイメージしていたはずが
できたのは薄暗い鳥籠の話でした。
まあまあそれはそれで。
男女問わず、アレンジokです。
拍手もコメントも不要ですので、お気軽に演じていただけると幸いです。(出来ればayakoroさんには拍手かコメントをよろしくお願いします)
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この籠の中が
私の世界の全てだ
私は世界の果てを知っている
革張りの大きなソファ
意匠を凝らした真鍮製の手摺り
蔦のように沿って伸びる螺旋階段
ほんの少し塗装の剥げたオーク材のドア
そのドアの向こうには何もない
これが私の知っている世界の果てだ
知らないことは不幸だろうか
羽ばたけぬことは不幸だろうか
否
私は世界の全てを知っている
籠の中で自由に羽ばたくことができる
私の幸福を誰かに決められることが
私には我慢ならない
幸福を盲信すれば迷うまい
私は幸福だ
そう肯定すれば、疑念など生じる余地もないのだ
アン ドゥ トロワ
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それはさながらワルツのように
この世界をあまねく享受することができれば
間違いなく私は幸福なのだ
アン ドゥ トロワ
3つ数えて1に戻る
アン ドゥ トロワ
3つ数えて1に戻る
それはさながらワルツのように
コメント
1件
- 帰朝 繹台本をお借りしました。 悲しい言葉の並びではないのにとても悲しくて寂しくなる言葉の並びに惹き込まれました。 素敵な台本をありがとうございます。