【声劇台本】ふたりぼっちの夜想曲

♦︎アルフ： × ♢レイラ：　台本：佐倉

ひとりじゃないって、こんなにも ─────────────────────── ♦︎使用時のお願い♦︎ ・nana以外での使用はお辞め下さい ・台本のコピペは可ですが、あとがきは消して下さい ・アドリブ、性転換、一人称や語尾の変更等は🆗 ・内容が変わるほどのアレンジはご遠慮下さい ・コメント、コラボ時のキャプション等で 　台本に関する解釈・感想を頂けると励みになります ─────────────────────── 〈BGM in〉 ♦︎ この国には昔から伝わる古い伝説がある。月の光も届かない、深い深い森の奥、世にも美しい妖精が住んでいると。彼女の姿を一度でも目にした者は、もう二度と生きては帰れないと。 ♢ 人間は恐ろしい、絶対に心を許してはいけないよ。羽を…奪われてしまうから。そう言い残して、母はこの森を去った。木々の隙間から見えたその背中には、もう輝くような美しい羽など生えていなかった。 〈BGM in〉 〈SE：水に飛び込む〉 ♦︎ 冷たい水の中から掬い上げた。 ♢ 「どうして、助けたの」 ♦︎ 濡れた瞳に映るのは、醜い＂人＂の心だ。 （※重ねながら） ♢ 「羽が欲しいなら、奪えばいいわ」 ♦︎ 犯した罪の重さを初めて思い知った。 ♢ 「ひとり生き長らえるくらいなら、いっそ…っ」 ♦︎ それは決して消えることはない。 ♢ 私を殺してよ─── 〈SE：抱き締める〉 ♦︎ 「ごめん、ごめん…っ…！罪も悲しみも、ぜんぶ…全部俺が背負うから！だから…」 ♢ 震える大きな背中は、泣きたくなるくらい温かくて。 ♦︎ 「今日からは、ふたりぼっちだ」 ♢ 彼の手が羽（わたし）に触れた。 ─────────────────────── アルフ、その■に■して触れては■■■ぞ。 ■■を忘れ■■■うから■。 ─────────────────────── ♦︎ アルフ／人間の青年 昔、妖精狩りだった父親が奪ったという羽を返すため、森に足を踏み入れた。初めて本物の妖精を目にして、その美しさに魅了される。彼女と言葉を交わすたび、父親がしたことの罪深さ、人間の愚かさを知った。 ♢ レイラ／妖精の女の子 人間に母を、仲間を連れ去られ、深い森の奥でひとりぼっちになった。死を決意して、湖に身を投げたところをアルフに助けられる。悲しみに暮れるあまり、人間に対する恐怖すら失っていた。 【お借りした音源】 BGM ・PeriTune様より 「World_OP2」 「Snowy_Day3」 その他SE ・効果音ラボ様 ・効果音辞典様 ・DOVA-SYNDROME様　より 編集：佐倉 ─────────────────────── ♦︎あとがき♦︎ お久しぶりです。 伝説は怖いもの以外は信じる性質です。 今回は妖精の女の子が一人の人間と出会うお話。 もしも、妖精というものが本当に存在していたのなら、そして彼等が人にはない特別な力を持っていたとしたら、異色を嫌う人間はおそらく血眼になって彼等を排除したことでしょう。じゃあ、妖精が自分と同じ感情を持っていると知った時、人々はどうしたのでしょうか。美しい羽を奪い、いっそ殺してくれと叫ぶ彼女に、何を思うのでしょうか。 美しいものほど独り占めしたがるなんて、人間というのはどこまでも傲慢で身勝手な生き物ですね。 人は愚かにも、欲望に抗えない。 妖精は皮肉にも、己の力を知らない。 では、また次の物語でお会いしましょう。 #声劇 #台本 #声劇台本 #二人声劇 #コラボ募集 #佐倉の台本