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🐰アリア×🌱ドルチェ
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「あなたの手に鱗粉をつけた」
『いつの間にか燃え広がる熱情』
🐰×🌱 第2章【追憶】
― magnet / みなと(流星)P ―
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──────ある日、アリアの帰りがいつもより遅かった。
その日は事前に先生に用事があるから先に帰ってて、と言われていた。
しかし、愛しい彼女の学校の閉まる時間より2時間も遅い帰宅にドルチェは不安な気持ちを抑えることが出来ない。
『どうしたの?随分遅かったじゃない。』
「...話が長引いちゃって!」
いつもの明るい笑顔で微笑むアリア。
ドルチェはほっと胸を撫で下ろす。
彼女が笑っている時は何があっても大丈夫、そう思えるから。
だけど、そんな日が定期的に続くようになった。
帰る時間もより遅くなった。
...そして、アリアは肌を出さなくなった。
日焼けが気になるの、そう語る彼女の顔はまるで笑顔が張り付いているように見えた。
『ねぇ、最近のアリアは変よ。』
そんな日々が2週間も続くと、もうドルチェは耐えられなかった。
「どうして?」
『帰りが遅くなるのが普通になった、そうやって長袖ばかり着るようになった、食欲も最近無いんでしょう?数えたらいくらでも見つかるわ。』
「...そんな事ないよ!ほら、私は今日もドルチェが大好きだし」
『私は!!!!』
「...!」
『アリアが...好き。きっとあなたが私を好きと思うより何倍も、あなたのことが好きなの。心配なの...どんな変化にも気づいてしまうから...。』
『ねぇ、私達は悩みも話せない仲になってしまったの?』
刹那、若葉色の潤んだ瞳から、涙がぼろぼろと零れ出した。
そして、文化祭の時のあの男達にしばしば呼び出されていた事を話し出した。
アリアは恐怖に震え何も出来ず、男の言いなりになるだけ。体に傷をつけられたことも何度もあった、と溢れる涙を拭いきれずになりながら語る。
彼女が最後に泣いたのは両親が亡くなった時。何があっても明るく気丈に振る舞うアリアをドルチェはずっと近くで見つめ、その姿に惹かれていた。
そんな彼女が泣いたのだ。
ドルチェはその瞬間、頭が真っ白になった。
私がアリアを守ると決めたのに。
愛しいあの子は自分に迷惑をかけまいと、1人で耐えていたのだ。
ふつふつと何かが湧き上がる。これは怒り...それとも...?
アリアを独り占めしていいのは私だけなんだから。
彼女の頭は不思議と冷静になり、男達の住所を聞き出す。
やることは決まっていた。
2時間後、ドルチェは眠りこけている男の傍に立っていた。
その手の刃物は陽炎のようにきらめいている。
刃先が男の胸の服を通過し、皮膚を突き破る。
力を込めた。
むせ返るような血の匂いに包まれて、思わず部屋を飛び出した。
「どこに行ってたの...?」
「...!」
ドアを開けるとアリアがいた。目は見開かれ、返り血を見つめている。
その瞬間、ドルチェの頭の中はある考えに支配された。
あぁ、貴女のその瞳が、声が、全てが、好きなの。
誰かに奪われそうになるくらいなら
...いっそ私が?
あぁそうか。簡単なことだったんだ。
『ねぇ、ずっと一緒にいてね。愛してる。』
──────────
あれから何時間経ったのだろう。
ふとスマホを手に取り、3桁の数字を入力する。
『もしもし、私、人を殺したんです。』
『大好きだったのに...いいえ、大好きだったから。』
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―lyrics―
(🌱)か細い火が 心の端に灯る
いつの間にか燃え広がる熱情
(🐰)私の蝶 不規則に飛び回り
あなたの手に鱗粉をつけた
(🐰/🌱)絡み合う指ほどいて
(🐰)唇から 舌へと
(🌱/🐰)許されない事ならば
なおさら 燃え上がるの
(2人/🌱)抱き寄せて欲しい
確かめて欲しい
間違いなど無いんだと 思わせて
(2人/🐰)キスをして
塗り替えて欲しい
魅惑の時に酔いしれて 溺れていたいの
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―cast―
🐰アリア cv.ねむみ
(https://nana-music.com/users/8276750)
🌱ドルチェ cv.ほしぞらまや
(https://nana-music.com/users/7016267)
🐰×🌱
https://nana-music.com/sounds/0541d848
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―tag―
#ANGELUNA #magnet
#アリア #みなとP
#ドルチェ #みなと流星P
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素敵な伴奏をありがとうございました✨
#初音ミク #巡音ルカ #ちび
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