【声劇】一輪挿しの花瓶【台本】
○: ●: 台本:イッテツ 原案:かすてら
【声劇】一輪挿しの花瓶【台本】
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ぴったりな演奏を見つけたので。すてらの原案を書き起こしたものです。
15歳の夏。ただ夏をはしゃぐだけだった私は威厳ある日本家屋の側で、群生した向日葵を見た。ただ太陽に向かって咲き誇る彼らを見て、私はそこに、自分に必要な物があるように感じた。
以下本文
○:学生
●:学生の叔母
○「向日葵を生けてみたいの。」
●「どうしたの、急に。あなた花道なんて…」
○「生けたいの。」
●「…生け花は花を生かす。そんなに無造作に引き抜いてきた花、花弁も少し散っているじゃない。」
○「いいの。これで。」
●「よくない。真面目に、やる気もないあなたに教えられることなどないわよ。」
○「違う!…そんなことない。私は、この花を生けたいの。」
●「はぁ、一輪挿しなら花瓶に挿せば終わりです。うちに花瓶一つくらいならあるでしょう。」
○「綺麗に挿したいの、叔母さんが挿すみたいに。太陽に向かって真っ直ぐ佇むような向日葵を、この向日葵を生けたいの!」
●「どうしてそこまで拘るの。今まで興味なんて無いって言ってたじゃない。」
○「興味は、あるか、わからない。ただこの向日葵を生けたら、精一杯やったら、何かが変わるような、何かがはっきりするような、そんな気がする。」
●「曖昧ね。」
○「…ごめんなさい。」
●「いいわ。教えて上げる。そこまで言うなら本気で生けてみなさいな。」
○「…うん。ありがとう、叔母さん。」
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