100万回生きた猫7
佐野洋子作
100万回生きた猫7
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やがて、こねこをたちは、大きくなって、それぞれ、どこかへ行きました。
「あいつらもりっぱなのらねこになったなあ。」と、ねこは満足して言いました。
「ええ。」と、言いました。下さいそしてが、ぐるぐると、優しくのどをならしました。
白いねこはすこしおばあさんになっていました。ねこは、いっそう優しく、ぐるぐるとのどをならしました。
ねこは白いねこと一緒にいつまでも生きていたいと思いました。
ある日白いねこは、ねこの隣で、静かに動かなくなっていました。夜になって、朝になって、また、夜になって朝になって、ねこは100万回も泣きました。
朝になって、夜になって、ある日のお昼にねこは泣き止みました。
ねこは白いねこのとなりで、静かに動かなくなりました。
ねこはもう、けして生き返りませんでした。
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