【声劇/予告風】引きこもりお嬢様の仕立て屋

お嬢様: 仕立て屋:

他者と関わることの意味に 疑問を持ってしまった。 それがことの始まりだった。 -------------------- ★「ご機嫌よう、お嬢様。 　　私はこの度、お嬢様の 　　ドレス作りを仰せつかった 　　仕立て屋でございます」 孤独な世界に閉じこもる 1人の令嬢の元に ある日、 仕立て屋がやってきた。 ❤︎「わたくしはもう、 　　外の世界へ憧れることをやめたのです。　 　　傷つくことなく過ごせる様に」 ★「それなのに、 　　お嬢様は外へ出られるための服を 　　望んだのです。私が最高のドレスを 　　作り上げましょう」 仕立て屋が作るドレスは どれも一級品だったが、 ドレスを着たお嬢様が 外へ出ることがなかった。 ❤︎「他人は悲しみと共に 　　わたくしのそばにやってきます。 　　そして、悲しみを置いて去るのです。 　　わたくしにはそれが許せません」 ★「僭越ながら、 　　それはお嬢様が悲しみを 　　愛しているからでございます」 何着をも服を作り、 仕立て屋はついに黒いドレスを作った。 可愛らしいブロンドの少女には、 少し大人びているドレスを。 ★「お嬢様の幸せを愛しましょう。 　　人は他者がいなければ傷つくことは、 　　ありませんが…他者がいなければ、 　　幸せを感じることもないのですよ」 少女は黒いドレスを着て、 玄関の前に立つ。 ❤︎「私は少し大人になるべきなのね。 　　色々な人と出会い、 　　傷つきながらも、 　　その傷を埋めるほどの幸せを 　　見つけられる様に」 踏み出す一歩を、 太陽の光が明るく照らしていた。 それが、仕立て屋が知るお嬢様の 始まりだった。 -------------------- #声劇　#声劇台本　#予告風　#CM風 #フォロー大歓迎 #レイシーの絵本