「お仕置きが必要だね?(後編)」(秋那兎短編)
秘密結社 路地裏珈琲
「お仕置きが必要だね?(後編)」(秋那兎短編)
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「星こちゃん!!今助けに...っ!!」
「おっと、それ以上は立ち入り禁止だよ、星こちゃんは今僕と大事なお話をしてる最中なんだから...困るなぁ、マナーがなってないんなら君達もまとめてお仕置きされとく?」
薄々勘付いていたのだろう、星干しのピンチを嗅ぎつけて、残りのメンバーが大慌てでホールに駆け込んできた。もちろんサトウだって、伊達にこのメンツと対峙していない。待機させてあったスズキにタナカ、よりによってイチロウが、待ちくたびれたとばかり伸びをしながら前に進みでる。
「わっ!?」
「とっとと、返せっての!」
秘密結社は、正義の味方なんかではない。それは、そう思い知らざるを得ない一連の動作。まさに、人質を盾にした立ち回りそのものだった。先手を打って奪還を試みた秋那兎の腕が星干しに届く前に、サトウはもがく彼女をひっ捕まえて、慣れた手つきでしっかりと抱き竦める。そして、そのまま距離を取るように、奥へ奥へと下がってしまった。ナイフでもクビに当てようものなら完璧なのだが、武器がなくても相応の脅しというのは幾らでも、用意が効くんだから厄介だ。
人数と力尽くでかかるなら今だと、全員が身構えたのを見るや否や...サトウは身動きの取れない星干しの脇腹に器用な指を添えて、態とらしくうごめかせてはもったいつけて見せつける。
「おやおや、いいのかなぁ~安易にそういう行動とっちゃって。そういうことすると、大事な星こちゃんが目の前でそれはそれは酷いめに遭うことになるけど、どうなるか分かんないみたいだから、試してあげようか?」
「う、うわあ!はやまらないで!わ、私ちゃんとさっきお話ししたじゃないですかー!!」
「くっそ、この...!!あんた筋金入りの卑怯ものだなサトウさん!!」
「分かってるんなら、土下座とは言わないから全員床におすわりしなよ。正座で反省してます~って態度見せてくれたら...ははは、床掃除で許してあげてもいいけど?」
あなたは、決断を迫られている。強行突破か、それともここは我慢の一手か。
囚われの仲間を助けるために、手段を選んでいる暇はない。
みんながアイコンタクトで、ついて行くと熱い視線を送ってくれている。
「さて、どうしてやろうかなぁ。スズキさんちの言葉通じなそうなヤバめの爬虫類としばらくお部屋で放し飼いされるか、イチロウくんとこの屋根裏に住んでるでっかい蜘蛛とお部屋で一晩追っかけっこしてもらう、か......兎こちゃんたちの出方次第じゃ、今後のためにそういう人生経験積んでもらうのも視野に入ってくるよねぇ、星こちゃん?」
極悪非道なサトウの脅し文句が、ギリギリと部屋を緊迫感で満たす中。
時計の秒針が0に差し掛かった瞬間に、あなたが選ぶ答えは......
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キャプションにできるだけ手短な行動方針(謝る、強行突破、その他など)を記載して、自由に一曲提出してください。結末が変化します。
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