「幸せの青い蜜蜂」(星干し短編)
秘密結社 路地裏珈琲
「幸せの青い蜜蜂」(星干し短編)
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「青い?」
「そう。絶滅危惧種の中でも、ブルーハニームーンは特に数が減って居る蜜蜂でね。彼らは特別な感覚で特定の青い花を見つけては集めてくるんだ。」
「その蜂蜜は、どんな海よりも深く澄んでいながら、夜空の藍色のようでいて、春の青空でもある......」
「実物はまだ見た事がないけれど、それはそれは甘美でおいしいものだと聞くよ」
研究者たちは、口々に目を輝かせて語り始めた。
幻の蜜蜂が追い求める青い花畑を眼下に見下ろし、一行は晩夏の爽やかな風に目を細める。
そんな中ただひとり、サトウだけがなんだか別な、生き生きとした輝きを瞳に灯して微笑んでいる事に、星干しはぼんやりと気がついていた。
「...素敵じゃないか、甘くておいしい、青い蜜......!」
「やっぱり、目が金勘定してる目つきでしたね」
「違うよ、ちょっとひとくち拝借してみたいの!せっかくそんな素敵なものに、人生の中で出会えるなんてさ。そういう君はどうなの?」
「そりゃあもう、夢しかない話ですね!!」
「おや、気が合うなぁ」
夢は夢のままかもしれない。
夢から覚めた現実は、甘くないかもしれない。
それでも真実を目の当たりにする瞬間の感動は、何にも変えられないから、彼女はサトウを連れて草むらをかき分ける。
探しに行こう、青い幸せを。
きっとその鼻歌が、あなたを物語の結末へと導いてくれるはずだ。
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青い蜜蜂探しに向かいます。
好きな楽曲を1〜3曲提出してください。
曲や歌の雰囲気次第で物語が変化します
※星干しさんが提出を終えるまでで有れば他の路地裏珈琲店員たちも曲を提出彼可能です。ただし、他の参加者の提出を待つために提出を遅らせるのはご遠慮ください。
※他の参加者の楽曲は、全て使われる保証はありません。
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