【声劇台本】月下の約束
作:天花べる/ツキ【○○】×コウヤ【○○】
【声劇台本】月下の約束
- 33
- 1
- 0
声劇台本初投稿です!
性転換、アドリブも可です。
必ず拝聴しますので、ぜひ読んで頂けたら嬉しいです!
━∴°━°∵━∴°━°∵━∴°━°∵━∴°━°∵━
登場人物
●コウヤ…コウモリの少年。月下美人の精から荷物を受け取り、次に咲く場所まで運ぶのが仕事。ぶっきらぼうで照れ屋な一面も。
●ツキ…月下美人の精。引っ込み思案でこれまでコウモリに荷物を頼めず、身体は弱っている。今夜の開花が自身最後になることを悟っている。
ストーリー
一夜だけ花を咲かせる月下美人。花には可憐な精が宿る。
その花粉は「荷物」と呼ばれ、コウモリが運搬している。月下美人は数ヶ月間隔で何度も花開くが、荷物を運んでもらえないと枯れてしまう。
今夜、最後の開花を迎えた美しい精ツキの元に、コウモリの少年コウヤが訪れる。
二人は意気投合するがー…。
━∴°━°∵━∴°━°∵━∴°━°∵━∴°━°∵━
コウヤ:「おっかしいな…確かに香りはこっちから…。」
コウヤ:強く美しく、その花は確かに香ったんだ。
コウヤ:「…っと、こんなとこにいたのか。」
ツキ:「あ…すみません。」
コウヤ:いつも通りの仕事。
ツキ:「私…今日咲けただけで充分なんです。」
コウヤ:でも、その夜は。
ツキ:「コウヤさんって怖い人だと思ってました。…本当はとっても優しいんですね。」
コウヤ:「こんな夜に仕事なんてやる気出ねーだろ。のんびり飛び回ってたいぜ。」
ツキ:「ふふふ…。」
コウヤ:「あーもう、いいから早く荷物貸せよ。…ちゃんと運んでやるから。」
ツキ:「あの、ほんとにいいんです。」
コウヤ:「はあ?何で」
ツキ:「(遮って)今夜が…最後だから。」
コウヤ:「…え?」
ツキ:気付いてた。私はもう二度と咲くことはできないって。
コウヤ:「俺、今日初めて誰かと話すの楽しかったんだ。頼むから最後なんて言うな。必ずツキの荷物運ぶから、その場所でまた…!」
ツキ:…奇跡を信じたいと願ってしまった。
ツキ:「私…!やっぱり最後なんて嫌です!」
コウヤ:「待ってたぜ、その言葉。」
コウヤ:何の確証もない。だけど。
ツキ:無理だって分かってる。でも。
二人:「約束。」
#声劇台本 #掛け合い #二人芝居 #切ない #べるの本棚
コメント
まだコメントがありません