【声劇台本】桜の木は死体の夢を見る
演者様のお名前「」『』
【声劇台本】桜の木は死体の夢を見る
- 526
- 11
- 0
夢を見ているようでした
海のように深い水槽で触れた硝子、
__________________
[花冷えの折、
いよいよこれが散ったら最期だと
君が笑った。夏は来ない。]
「水は冷たかったよ、
色は薄れて あたし このまま人魚にでも
なるつもりだったのかな」
『なぁ、それ』
「なんと云っても私は君を愛する」
『 (にっこりと微笑まれ押し黙る)』
[白い、朔の月だ。冬がよく似合うと言ったら
君は泣いてしまった。季節はもう 巡らない。]
『青い花はもういいの』
「僕 が気づかないから、もういい」
『(ひゅう、と息を呑む音)』
[氷で綴じた茜、焼け落ちた絵画、
死にかけの君の僅かな熱は 爪の先から移る。]
『なぁ 名前、』
「きみはわたしじゃない」
『わたし、は、きみじゃない』
『でも』「ぼくたちは『ぼくたちだ』」
(2人 笑いあう)
(被せて)
ーおよぐひとの心臓は海月のように透き通る
「狂人のふりは些か疲れたよ」
ーおよぐひとの瞳はつりがねの響きを聴きつつ
「君はもうどこにも行かないし 迷わない」
ーおよぐひとの魂は水のうえの月をみる
「今度は 言葉のあやなんかじゃ済まされないぞ」
「花は散り、文は散り、
命無くせど死ぬことは無く、ただ綾めき巡る」
「『心はここに、散らせよ花と文』」
……………………………………………………………………
夢を壊した その先でまた夢を見た
花に匿われた死体は綺麗だった
ちる「」
花の少女、ーーの代わりに死んだ、あやである。
夢の中でずっと生きていて、ずっと待っていた。
ーーの才能や、あやふやな希望の剥離。
あや『』ー []
文の少年、ーーを忘れて生きる、ちるである。
夢の中をずっと探していて、ずっと死んでいた。
ーーの現実や、ままならぬ絶望の剥離。
読み方によっては 掛け合いを邪魔するように
効果音が入ってしまう場合がありますが、
気にせずに 好きに読んでください
…
うっかり縮尺を間違えた方で投稿していたので
上げ直しです。人生初かもしれない。
ガレバン整理してて肝が冷えましたし、
現在震える手で再投稿用のキャプションを
制作しています。
(今まで誤植はひっそりと隠蔽していたので、笑)
あまり変わらない!と思うかもですが、
この台本にはこだわりがあるのでどうしてもなぁ。
変更前台本に反応してくださった方
ありがとうございます☺︎そしてごめんなさい☺︎
コメント
まだコメントがありません