【朗読台本】水溶性 氷温貯蔵庫
演者様のお名前
【朗読台本】水溶性 氷温貯蔵庫
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開けたら冷気に包まれた、つまり寒かった
ぱたん、と特有の音をさせて 厚い扉を閉めた
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「ぁ、……ふ」
紡ぐ音すら声にならず
言葉のなり損なったような息が
少し漏れた、気がした
文字は水に溶けた
音は雪に埋もれ、
声は雨に流されていった
「っふふ、ふ」
笑い声はどこからあがるのだろうか
それが自分のものなのかすら分からない
ただ 切り取られた空間の
そこかしこに共鳴するのだ
歩く度にきん、きんと氷のぶつかる音がする
氷と 氷のぶつかる音だ
これはわたしのあしではない
冷たいのと 無機質なのが 触れ合うだけ
ひゅう、紡がれなかった言葉は
吠えるような鋭さのまま 呆気なく転げていった
「これを零度と呼ぶの?
それは 些かつまらない…そうね?」
希釈、希釈、存在の撹拌
すべてを取り去って何が残るか
まさか考えなかったとでも言うのか
ここで動きを止めたら どうなるだろうか
「ふふ、なんにもないのに
なんでかしら おかしくてたまらない 」
ぱき、 かちりと 響いた音の影に
生まれ落ちたのは水晶だった
なにもない。なんとなく全て水溶性だと伺える
その世界で 滲まず残るものは あるのだろうか
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虚無をひとつ、冷やしておきました
常温に少しばかり馴染ませてから 召し上がれ
最近のマイブームは虚無です(?)
何も無い中で 何も無いことを描いてしまったら
それはつまり 何も無い という
ことにならないのでは、ないだろうか。
習作です。兼、語彙力チェック。
表現が被ってたらわたしの負けです(?)
今日は寒い日の虚無を作ってみました(??)
こんなことをしている暇があるなら巡回をしろよと。
わたしもそう思います、ええ。
頭を使って構成する余裕?暇?がないので
行き当たりばったりで並べ立ててみました。
雰囲気朗読系は 頭使わなくて良いので好き…
ちなみにここから頭使って読むのは
演者さんの仕事なので、
れでぃふぁいっ!です(丸投げ)
使用に関してはご自由にどうぞ ですが
練習作なので消すかもです、悪しからず。
#卯木の台本
コメント
4件
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました😊
- あんず○°素敵です。お借りします。
- はっぱ🌱素敵な台本お借りしました
- 八百屋透明で冷たくて無機質にしてキラッと光る素敵な朗報台本お借りします