【台本】夏、枯渇、欲望。【ANSER】
演じていただいた方:
【台本】夏、枯渇、欲望。【ANSER】
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彼の熱が自分の体を熱くするものと同じだとは気づいていない彼女の話。
夜中眠れない時につけたら流れているラジオのようなイメージで書きました。声劇というより朗読ですね。未成年でも読めるエロを模索してたんですが出来上がったらこうなっていました。
タイミングも何もないので参考も出しませんが、一人で読むもよし、お二方で役分けしてアンサー版と纏めてとっちゃうのも楽しいかもしれません。こちらは佐和(名前の出てこない彼女)目線です。
悠介目線はこちら
https://nana-music.com/sounds/03e0ee73/
台本ご使用いただくときはご一読ください
https://nana-music.com/sounds/0441a628/
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あの日は35度を超えるとても暑い日だった。
玄関の開く音と、こちらに近づく足音に、自然とそちらに顔を向ける。
「おかえり、悠介」
返事もなく隣に座る彼の熱気は、冷え切った身体に心地よかった。アイスを持つ手を引かれて、あっとおもった瞬間に彼の吐息が指先に触れる。
彼の唇からは、青く透けた雫が溢れていた。
「ねえ、口の端ついてる。ほんと、食べるの下手くそだね」
指で拭って舌に運ぶと、甘さに混じって彼の汗の味が口の中に満ちた。注がれる彼の視線に、なにをかんがえているのか見透かされているような錯覚に陥る。
「…悠介?」
「おまえさ、学校こないの」
「またその話。行きたくないんだもん。私は高等遊民なの」
「引きこもりの間違いだろ」
身体を横たえると、汗に透けた制服から彼の背中が見える。触れてみたいという欲求を自覚するより早く、掌はそこに触れていた。
「暑そう」
彼から伝わった熱が、芯から私を焦がす。
全部、……全部、夏のせいだ。
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【お借りした音源】
DOVA-SYNDROME 様より
ヒグラシの鳴き声
written by Killy 様
蝉の鳴き声
written by Yuno 様
フリー効果音素材 くらげ工匠 様
編集 そら
#台本 #声劇台本 #掛け合い #昊台本
コメント
3件
- そらsm ありがとうございます!!!!!聞きに伺います!
- そら
- 笑人☺︎先日は無言フォロー失礼いたしました! ご挨拶が遅れてすみません… 素敵な台本お借りしました!