エゴの道化

✡✡✡×ミクトのセリフ集

きっと…いつもそうだった。 気が付けば、他人の事ばかり考えていた。 自分の事は二の次でいい。 皆が笑顔になる方法ばかり探して、走り回って。 そうして辿り着いた場所に、自分の居場所は無かった。 「ねぇ、君は何が好きなの？……本当！？私もそれ好きなの！気が合うね！」 独りで居る子に話しかけて、会話するようにした。 「どうかしたの？…私でよかったら相談に乗るから、なんでも言ってね。」 そう言うと、皆が笑顔になってくれた。 いつも笑って、皆の前で元気に振舞って。他人の顔色を伺って。そうすることに慣れすぎていた私は、いつの間にか、壊れてしまっていた。 その事に、聞こえてきたクラスの声で気付かされる。 『あの子、いつも皆にいい顔してウザくない？"ありがた迷惑なんだよね。"』 結局、皆の為にと思って行動していたのは、自分を守りたいだけでしか無かった。 私は、エゴという舞台で、滑稽に回るピエロだったんだ。錆び付いた躰と心がバラバラに壊れていく。 「いっそ、誰か私を操ってよ…」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 他人の為にと思っていた事が結局は自分の為でしかなかった事を手遅れになった時に知ってしまった女の子の話。 #切ない　#セリフ　#声劇　#声劇台本　#一人用　#ピエロ　#からくりピエロ　#オルゴール　#ミクトのセリフ集