歌詞 8月32日 Diarays Feat.IA
作詞
コウ(Diarays)
作曲
コウ(Diarays)
{ 「ナツキ、何読んでんだ?」}
{ 「"忘却日記"って本。」}
{ 「せっかくこんな景色のとこ来たんだ。そんな汚ねぇ本置いてこいよ。」}
{ 「大自然の中で読書する幸せ、ソラには分かんないかなぁ。」}
{ 八月の終わり。毎年やって来るはずの長月が、}
{ 僕等には来なかった。}
孤独な森の中 黒く湛える神社には
{静かな想いと裏腹に咲く ひぐらしの唄}
夕暮れにざわめく空 遠くで鳴く風鈴が
戻れない世 固く結んだ手を今隔てた
何故私は君に触れない?
何故僕は君が見えない?
逃げ出す二人を 掻き回した夏の匂い
{暦は続くはずの長月が 最初から無かったように}
壊れた存在の 歯車が軋んだ
回って回って 何度も君を呼んだ
聞こえない触れない こんな近くなのに
透けてる身体も 愛しいのに焼かれて
{お願いごと ソラと一緒に。}
{氏名 ナツキ 八月三十一日}
もう一度会いたい
八月よ私を返して 取り戻す術を頂戴
{ ソラにはナツキが見えなくなっていた。}
{ そして彼自身も、この世界から離れかけていた。}
夕暮れにざわめく空 枝分かれの小道にて
君はもう戻ること無い日を 手放そうと
「今行くよ 永久の夏まで。」
「許してね 馬鹿な私を。」
微笑んで僕を離した 君のこと愛せたかなねぇ
巻戻る夏の唄声 消えた僕らだけの8月32日
{ 彼は目を覚ました。}
{ 何かが欠けた、九月一日に。}
ひぐらしが哭いていた