ボイストレーナー田原先生の「nanaで歌うまボーカルレッスン」vol.5 〜音程を改善する秘策、、、キーを変えてみる!?〜

Sep 17, 2018

nanaユーザーのみなさんこんにちは!素敵な音楽ライフ送ってますか??

この5年くらいの間に、私たちを取り巻く音楽の環境が随分変わったなと感じる今日この頃。CDを買う時代から配信サービスを利用する時代に変わり、カラオケ一択だった歌う場も、nanaのようにインターネットを介して発信できる場が登場し、音楽を楽しむ幅がどんどん広がっています。これは音楽を楽しむ私たちにとってとても良い変化だなと感じています。

新しいツールを使って新しいスタイルで楽しむ音楽。

だけど、そこで歌っているのは変わらず生身の人間で、歌が上手くなりたいという願いは今も昔も変わらないですよね!

では今日も、ワンステップアップを目指して、歌のレッスン始めましょう!!

目次

その音程、ほんとに合ってますか??
正しい音程で歌うための2つの能力
自分に合ったキーで歌う美学
キー設定確認用音源の使い方

その音程、ほんとに合ってますか??

私の所属するVOATというボーカルスクールには、日々たくさんの方が体験レッスンを受けにいらっしゃいます。歌を趣味にしてみたいという初心者の方から、すでにプロとして活動している方まで幅広い層の方がお見えになります。

その中で、意外に感じることが多いのが、自分の音程のズレに気づいていない方が多いということです。

たいてい、一度歌を聞かせていただいて、場合によってはそれを録音して一緒に聞き直してみたりします。

そのときに、「自分の歌の改善すべき点はどこだと思いますか?」という問いかけをすると、表現力や抑揚、あるいは高音域がうまく出ていないなどの答えはよく出てくるのですが、音程が合っていない場合に、そのことをきちんと認識していらっしゃる方は意外と少ないのが現実です。

でも考えてみればそれもそのはずで、音程がズレていることに気づけないからズレたまま歌ってしまうわけですよね。そういう方は、まずズレた状態と、正しく合った状態の違いを認識する力をつけることが大事です。

この誌上レッスンの第一回目で、音程がズレた状態の歌と、機械で正しい音程に修正したものを聴き比べていただくためのサンプルをご紹介しました。このサンプルのように、音程が合っているものと合っていないものの違いをきちんとわかるようになりたいですね。

ただ、中には、音程がズレていることは自分で認識できているのに、それが修正できない、というタイプの方もいらっしゃいます。この場合、音程を把握する力もさることながら、正しい音程で発声する力(技術)をきちんと身に付ける必要があります。

正しい音程で歌うための2つの能力

さて、上に挙げた事実から、正しい音程で歌うためには2つの能力が大きく関わっていることがわかってきます。

それは、

  1. 正しい音程を聴き取る能力
  2. 正しい音程で声を出す能力この2つの能力です。

1は音程が合っている状態とズレている状態を聞き分ける力、つまり耳や音感を鍛えることで身に付く能力です。

2は正しい音程で発声できるように体を調整する力、主に声帯にかける力加減や息の調整の仕方を学ぶことで身に付く能力です。

この両方の力をきちんと鍛えていくことで、正しい音程で安心感のある歌唱ができるようになりますよ!

自分に合ったキーで歌う美学

では、具体的に音程を改善していくためのエクササイズの前に、意外とあっさり音程が改善してしまうかもしれない秘策をここで読者の皆様に特別に紹介してしまおうと思います!!

それは・・・

伴奏(カラオケ)のキーを変えることです!!

「え?それだけ??」と思った方も多いはず。でも実は音程がズレてしまう場合に非常に多いのが、自分に合わないキーで歌っているケースです。

よく、原曲キーで歌わないと負けた気がする、という方がいらっしゃいます(笑)。

いや、すごく気持ちわかりますよ!でも、思い切って自分のキーに合わせて歌ってみると、実はその方が楽しいということにある日気づくと思います。

そして何より、音程も合いやすく、発声もしやすくなるため、客観的に聴くとすごく上手に聞こえるのです。

音程がズレたまま苦しそうに原曲キーで歌っている姿と、自分に合ったキーをきちんと把握していて、そのキーに調整して朗々と歌う姿・・・私は後者の方が圧倒的にカッコイイ!!って思ってしまいます。

もちろん歌の楽しみ方は色々なので、原曲キーにこだわって歌う事が悪いことだとは全然思いませんよ!ただ、「より上手に聞こえる歌」を目指すのであれば、キーを下げることで得られる恩恵は思った以上に大きいものです。

ここまで読んできて、「でもどんなキー設定が自分に合ってるかわからない」という方も多いと思います。もちろん本当にその人に合ったキー設定というのは、曲にもよりますし、個人差もありますから、これがいつもベスト!というものを見つけるのは難しいです。

プロの歌手も新しい曲を作る際、プリプロ※という作業の中で、そのシンガーに最も適したキーをかなり慎重に探していきます。ただ高い音、低い音が出るかどうか、ということだけでなく、サビの一番おいしいところで、そのシンガーの一番おいしい声が出ているかどうか、という部分も重視しながら決めていきます。

もちろん、ボーカルレッスンに来ていただければ、その方にあったキー設定というのはかなり厳密にご提案することができますが、ご自身で見つけるのは少し大変ですね。

そこで!今日は本当に簡単な目安にしかならないとは思いますが、ある程度自分に合ったキー設定を絞り込むための音源を用意しましたので、これを使ってキー探しをしてみましょう!

※プリプロ・・・プリプロダクションの略。実際には本番のレコーディングに入る前の制作段階の作業全般、曲を仕上げていく段階を指します

キー設定確認用音源の使い方

① まずは各サンプル音源に合わせて声を出してみて、一番高い音をひっくり返ったり詰まったりせずに歌えるサンプルを見つけましょう!

男性用

女性用

② 下記の表の中で、自分が上手く歌えたサンプルの横に表記されたキー設定が、あなたにオススメのキー設定です!

あくまで目安ではありますが、色々な曲を歌うときにここで見つけた設定を基準にしておくと、比較的楽に歌える曲が多いと思います。

ちなみに、男性が女性の曲を歌う場合は、ここで見つけたキー設定よりさらに-4~-5、女性が男性の曲を歌う場合、+4~+5を目安にしてみてください。

ただ、一般に男性シンガーの曲の方が女性シンガーの曲よりも音域が広い傾向にあるので、女性が男性シンガーの曲を歌う場合は、どんなキー設定にしても最低音もしくは最高音が出づらくなるというケースが多いようです。


いかがでしたか?

みなさんも自分のベストのキー設定を見つけて、いろんな曲をスマートに歌いこなしてみませんか??

次回は本格的に音程を良くしていくためのエクササイズをご紹介する予定です!!どうぞお楽しみに!!


シリーズ記事

vol.1 〜歌が上手いってどういうこと?〜
vol.2 〜理想の声のレシピとは?〜
vol.3 〜声帯のストレッチ・エクササイズ〜
vol.4 〜声を響かせる共鳴〜
vol.5 〜音程を改善する秘策、、、キーを変えてみる!?〜
vol.6 〜音程を良くするエクササイズ〜
vol.7 〜歌のクオリティを左右するリズム〜
vol.8 最終回 〜リズムの捉え方〜

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