ボイストレーナー田原先生の「nanaで歌うまボーカルレッスン」vol.7 〜歌のクオリティを左右するリズム〜

Jan. 24, 2019

みなさんこんにちは!2019年も素敵な音楽ライフ送っていますか??

今回でこの誌上ボイトレも第7回目を迎えます。毎回たくさんの反響をいただき本当にうれしく思っています!


先月の記事で発表したリアルボイトレイベントの詳細が決まりましたので、この記事の最後でご案内いたします!新たな年を迎えて心機一転新しいことにトライしてみたいという方にピッタリのイベントなので、ぜひ奮ってご参加ください!!


さて、これまで発声、音程と学んできましたが、今回からはいよいよ大詰め、リズムのお話に入りたいと思います。難しいですが、すごく面白いところでもあるので、ぜひトライしてみてください!


目立たないけどすごーく大事…縁の下の力持ち

さて、第一回目の記事の中で、リズムが合っている歌と合っていない歌の比較音源をご紹介しました。はっきりと知覚できるわけではないけど、合っているのと合っていないのとでは随分印象が異なるのがリズムでした。

例えば、声も良く出ているし音程も合っているのに、なんだかイマイチ上手に聞こえないぞ」という場合、リズムに問題があるケースが多いですね。

ですが、パッと聞いてすごくはっきりわかるわけではないので、リズムについてあまりケアしていない方が多いのが実際のところです。体験レッスンにいらっしゃる生徒さんの歌を聴かせていただくと、実は8割~9割の方は、リズムに何らかのトラブルを抱えていらっしゃいます。ただ、多くの方はそれに気づいていらっしゃらないのも事実です。

年間に数百名の方の体験レッスンをさせていただきますが、その中で「うわーこの人リズムめっちゃいいな」と感じる方は1人いるかいないかくらいだと思います。


でも、シンガーの最終的な歌のクオリティを左右するのはリズムであると言っても過言ではないくらい、これはとても重要な要素なんです。


カラオケレベルで上手な人と、プロレベルで上手な人の差は、もしかするとリズムが大きな要因になっているかもしれません。とっても奥が深いので、この記事の中ですべてをお伝えすることはもちろんできないのですが、みなさんにリズムについて興味をもっていただくきっかけくらいにはなればなと思います。


リズムって…何?!

そういえば、これまでリズムリズムと散々言ってきましたが、そもそもリズムって何なんでしょうか。


歌の中で言うリズムというのは、実は二つの大きな要素に分けることができます。

それは、「タイミング」と「アクセント」の二つです。


タイミングというのは、伴奏の音に対して、どんなタイミングで声を出すか、ということですね。これはリズムの根本的な要素で、基本的にはズレないように歌えるようにするところから始まります。もちろん歌い手の中にはリズムをわざと崩して歌う方もたくさんいらっしゃいますが、きちんと正しいタイミングで歌えるようになった上で崩せるようにしていくことをオススメします。


さて、このタイミングという要素はリズムの要素の中でも比較的わかりやすい方だと思うのですが、一方の「アクセント」というのはどういうものでしょうか。

ものすごーく単純に言うと、音楽の強弱を感じる、ということになるのですが、これを説明するにはまずタイミングのお話をしてからの方が良いと思いますので、まずはタイミングのお話から進めていきましょう。


リズムの基本単位

私たちは時間を計るとき、「秒」という単位を使います。あるいは、長さを測るときには「センチメートル」といった単位を使います。

ではリズムに関する話をするとき、基準にする単位は何と呼ぶかわかりますか??


小学校の音楽の授業できっと習っているはず…


正解は、そう、「拍」です。

この拍をきちんと認識できているかどうかということが、リズムを理解する上でまず最初に大事になることです。では拍とはいったい何なのか…


ひとまずすごくシンプルに考えると、音楽に合わせて「1、2、3、4」とカウントしたときの、この1カウントが1拍になります。

ただ、どんな細かさでカウントするかにもよってしまうので、きちんと理解しようとすると結構込み入った話になってしまいます。なのでここではざっくりと、まずは先ほどお話したように覚えておいてください。これについては実際の楽曲を参考にして耳と感覚で覚えるのが一番なので、一つサンプルをご用意しました。みなさんよくご存じの、スキマスイッチさんの「奏」の冒頭部分に、拍のカウントを重ねた音源を作ってみましたので聞いてみてください。


いかがですか?

このカウントが拍です。


歌を歌うとき、まずはこの拍を基準にして、自分が歌う歌詞を的確な場所に当てはめていかなければいけません。

なので、まずは色々な曲を聴きながら、「1、2、3、4」とカウントする練習をしてみてください。そして自分が歌うときにも、このカウントを手で叩いたりしながら、しっかりと意識しながら歌う練習をしてみましょう。


リズムの構造

さて、先ほどの音源を聴いていて、もしかすると気づかれた方もいるかもしれないのですが、音楽の拍は多くの場合、「1、2、3、4」と4つカウントしたら、1に戻ることが習慣となっています。

こういうタイプの楽曲のことを、「4拍子」の曲と呼びます。


学校の音楽の授業でも習ったと思いますが、世の中のすべての曲が4拍子というわけではないんですね。たとえば日本の唱歌の「ふるさと」のように「1、2、3」と3つずつカウントする3拍子という楽曲もありますし、それ以外にもいろいろなタイプの拍子が存在しています。

ただ、みなさんがよく触れるポップスの曲はかなりの割合で4拍子なので、ここでは4拍子に限定してお話を進めていきたいと思います。


この4拍子の4拍のまとまりは「1小節」と呼びます。たとえば先ほどの「奏」の音源は4カウントが4回あったので、冒頭の4小節分だったわけです。


さて、まずはこの拍を意識することが大切なわけですが、より掘り下げてリズムを理解するには拍という単位だけではまだ不十分なんです。

たとえば先ほどの「奏」の場合も、多くの歌詞は拍と拍の間に存在していて、拍はあくまでも大きな目安にしかならないことがわかります。

これは例えるなら、2ミリと6ミリを計りたいときに、センチ単位の目盛りしかない物差しを使うようなものですよね。


そこで、言葉を発するべきタイミングをより明確にするために、拍をさらに細かく分割して、より詳細な目盛りを用意します。一般的に、4拍子の楽曲の場合、1拍を表すために使われる音符は「4分音符」と呼ばれます。これは1小節を4分割した音符、という意味をもっています。この1拍を2分割すると、1小節を8分割した形になるので、1拍の半分(半拍)を表すために使われる音符は「8分音符」と呼ばれます。さらに1拍を4分割した音符は「16分音符」と呼ばれます。

音符は難しくて頭が痛い!という方も多いと思うので、わかりやすい図を作ってみました。

rhythm_1.jpeg

私たちが触れる歌は多くの場合、この8分音符や16分音符の単位で言葉が配置されいています。たとえば「奏」の冒頭部分の歌詞を先ほどの図に当てはめると、以下のようになります。

rhythm_2.jpeg

あまり意識はしたことがないと思いますが、実は歌うべきタイミングは「なんとなくこの辺」ではなく、このようにきちんと決まっているんですね。

なので、まずは拍をきちんと捉えられるようになって、それができてきたら、さらに細かいリズムを意識できるようにしていく必要があるわけです。

というわけで、前半はかなり難しい話になってしまいましたが、後半は実際に拍や細かい音符を捉えるエクササイズをしていきましょう!


拍をとらえるエクササイズ

では早速、次の音源に合わせて手拍子をしてみてください。音源の中で鳴っているカッという音(クリックと呼びます)と同時に手を叩いてみましょう。


うまくできましたか?

このとき、なんとなく合わせることはできると思うのですが、本当にぴったり同時に叩くのは意外と難しいと思います。悪い例と良い例を用意しましたので、自分が悪い例のようになっていないかチェックしてみてください。


良い例


悪い例



このように、うまくいっていると、クリックと手拍子がひと塊の音になって区別がつかなくなります。

逆にうまくいっていないと、微妙にタイミングがばらけて、2つの音が聞こえてきます。自分の手拍子の音でクリックが聞こえなくなるのが正解というわけですね。

ぜひ先ほどのクリックの音源に合わせて録音してみて、うまくできたかをチェックしてみてください!


さて、先ほどはクリックだけに合わせて手を叩きましたが、今度は次の音源に合わせて同じように拍のタイミングで手を叩いてみてください。どうぞ!


いかがですか??なんだかこちらの方がタイミングが計りやすくないですか??

これはクリックに対して8分音符のビートを足すことによって、次の拍のタイミングを知る手がかりができるので、より叩きやすくなったわけです。

このように、より細かい音符を意識することで、より正しいタイミングで歌えるようになるのです。


8分音符を叩いてみよう!

それでは次は、8分音符のタイミングで手を叩く練習をしてみましょう。

この練習は手拍子ではなく、座った状態で太ももを軽く叩いて行ってみましょう。強く叩くと痛くなってしまうので、あくまでポンと軽く叩く程度にしてくださいね!

次の音源は、拍のタイミングでクリックが鳴っていて、拍と拍の間にチッという金属的な高い音(ハイハット)が入っています。クリックのところは右手、ハイハットのところは左手で叩いてみましょう。つまり右手と左手を交互に叩く形になりますね。これも最初の練習と同じように、ガイドの音と自分の手の音が完全に重なるように叩いてみましょう。


すごくシンプルな練習ですが、とても大事で効果のある練習なのでぜひがんばってみてください!

これができるようになってきたら、色々な伴奏に合わせて、8分音符で手を叩きながら歌う練習をしてみましょう。そういったトレーニングを重ねることで、きっとこれまでよりもカッチリしたリズムで歌えるようになりますよ!


また、せっかくnanaを使っているので、お勧めはさきほどのエクササイズをやるときに録音して聞いてみること!自分の思っている音と、実際に出ている音は思いの外違っていることが多いのです。実際に出ている音というのは他の人が聞いている音ということですので、録音して自分で聞くことで、自分の感覚と実際のズレを認識して、修正していくことができます。


ぜひやってみてくださいね!



イベントのお知らせ!!

さて、お待たせいたしました!先月の記事の中でご紹介したリアルボイトレイベントの詳細が決まりましたのでお知らせいたします!!(※注:本イベントはnana公式イベントではなく、田原先生の所属するボーカルスクールVOATのイベントとなります)

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日時:2019年2月9日(土)11時~12時

場所:VOAT新宿校(JR新宿駅西口徒歩4分)〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-3-14 新宿プラザ(受付4F)

定員:6名

参加費:無料

内容:nanaの伴奏から1曲を選んでワンコーラス(1分30秒程度)歌っていただきます。歌を分析させていただいて、お一人ずつに向けて強化すべきポイントをアドバイスさせていただきます。

持ち物:nanaをインストールしたスマホ・タブレット等

応募方法(メール先着順):entry_7@voat.co.jp

上記メールアドレスに以下の内容を入力して送信してください。

  • 件名:nanaリアルボーカルレッスン
  • 本文:お名前(本名)、nanaユーザー名、電話番号

結果はメールにて返信させていただきます。定員になり次第締め切らせていただきます。予めご了承ください。


まったくの初心者の方から、より専門的なアドバイスが欲しいという方まで、年齢・性別・ジャンル等一切問わずお待ちしております!!


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田原伸浩 http://nana-music.com/users/6500217/ ヴォーカルスクールVOATボイストレーナー。年間数百名のレッスンを通して蓄積したノウハウを元に、一人ひとりに合った発声や歌唱の方法をご提案しています。個性を損なうことなく、より魅力的な歌唱ができるように、ご希望を伺いながら理想に近づいていくためのお手伝いをさせていただきます。歌を始めたい、もっとレベルアップしたい、個性をなくさず声を良くしたい、個性を見つけたい…などなど、歌に関する悩みがある方はぜひレッスンにいらしてくださいね! http://www.voat.co.jp/

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