【目指せ!プロシンガー】影技その2「良い声色は下げて前で絞ろう」

July 25, 2016

関東近郊でボイストレーニングのレッスンを手がけている、ダイアモンドボイスミュージックスクールのボーカルトレーナー尾飛良幸さんに記事を書いていただきました。


こんにちは。ボーカルトレーナーの尾飛良幸(おびよしゆき)です。

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尾飛良幸 プロフィール》

フリーのマルチシンガーソングライター。

シンガーソングライターとボーカリストのトレーナーとして、2000人以上の指導歴。

またボーカルトレーナーの育成も精力的に行い、これまでに数十名のトレーナーを育てる。

これまでにZepp Tokyoをはじめ、約250本のライブイベントを開催。

また他にも作詞、作曲、編曲家として映画、演劇、アイドル、 アニメ、ゲーム等、多方面に楽曲提供。

その作風は変幻自在。

レッスンでは、アーティストのレコーディングや音源制作等もおこなう。

また自分自身もシンガーとして定期的にライブを行う。

その凛とした透明感と他の追従を許さない迫力ある歌声は「Diamond Voice」と言われている。

私が25年間で3,000人以上のボーカルレッスンで築き上げてた「歌が上手になる技」を、シリーズで紹介していきますね。




さて、早速クイズです。


・Q:歌が上手な人が確実にできていることは「音程」「リズム感」の他になんでしょう。


1:家計簿をつける

2:「声色」のコントロールができる

3:歯磨きは毎日している


さて、正解はどれだと思いますか?




正解は・・・



「2:「声色」のコントロール!!」

(1、3は歌に関係なくても大事ねw)



『プロの歌手に合わせて、毎日一生懸命練習しているのに、nanaで録音してみると何かが違う。。。

プロみたいに歌えない。うまく聞こえない。自分の声が嫌い!』という方、いるんじゃないでしょうか?

今日は、その辺についてお話ししてみましょう。




歌うまの秘訣、「声色のコントロール」


「仮歌シンガー」という職業をご存知ですか?

「仮歌シンガー」とは、私が思うに、日本のポップスシンガーの中で、最も歌がうまい人たちが集まっている職業です。

みなさんが知っているプロの歌手は、CDを作るために歌をレコーディングをしますね。

自分で歌を作っている人は別として、人に曲を書いてもらっている歌手が、レコーディングする曲を初めてもらった時、そこには誰かが歌っている「歌声」が入っているはずですね。その歌声の事を「仮歌」って言うんです。

プロのシンガーさんは、その「仮歌」を聴いて、歌を覚えて練習し、レコーディングに備えます。

実はその「仮歌」を歌っているのが、「仮歌シンガー」さんです。

ということはですよ、「仮歌シンガー」さんは、めちゃめちゃ歌が上手くないといけないんですよ。


音程、リズム、発声はもちろん、実際に歌を歌う歌手の癖や、プロデューサーが「こう言う感じに歌ってください」というイメージを、全てバッチリ再現しちゃうわけです。

しかも場合によっては、レコーディングスタジオに来て、そのとき初めて譜面を渡され、初めて曲を聴いて、何回か練習したらすぐに録音。

3回歌を歌ったら、終了~。

みたいなスピード感で、本当にびっくりするほど、素晴らしい歌を歌います。


彼らが持っている素晴らしい能力の中で、特に際立っているのが、「音程」「リズム感」

そして、「声色のコントロール」なんです。


実は、この3つがきちんとできると、人から「凄い!」と言ってもらえるようになります。

あ、もちろん他にも重要な練習課題はありますよ。声量とか、呼吸法とか、発音とかね。

私の経験から言うと「音程」「リズム感」の2つが正確な人は「うまい!」と言われ、そこに「声色のコントロール」が加わると「凄い!」となります。

ちなみに、これにさらに「伝える想い」がしっかりのると、みんなの反応が「うぉ~!」と言う感動に変わります。この「伝える想い」については、また後日お話ししましょうね。


さて、「音程」と「リズム感」は、最近のカラオケ採点機能に出てくる、あの横棒を見ながら練習すると、かなり良くなります。ですから、積極的に採点機能は利用するといいですね。

さあ、問題は「声色のコントロール」です。これはねえ、採点機能では、判断できないのです・・・。



声色ってなに?


この「声色」って一体なんなでしょう。

ボーカル技術の世界では、これを「アタリ」と言います。

「アタリ」とは「声の出る方向」の事です。そして「アタリ」は全部で3種類あります。


1:上下

2:前後

3:しぼり


って言うと、ほとんどの人が「?????」ってなります^^


なので、実際聞いてもらった方が早いですね。こちらの音源を順番に聴いてみてください。

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サウンドを聴く



どうですか?

実はこれ最後の「良い例、悪い例」以外は、全部同じ音程(C#の音)なんですよ。

同じ高さの音なのに、ずいぶん聞いた印象が違うと思いませんか?

このアタリの位置って、人によって大体決まっていて、その位置を真似すると、モノマネができるんです。

ですから、モノマネ芸人さんは、この「アタリ」の位置をつかむのが、特に優れている人ですね。


もし誰かの真似をしたいと思ったら、

「この人は、アタリの高さが、このへんで、前後だとこのアタリ、しぼりはこのくらいかな?」

みたいにアタリを真似ると、似たような声が出るんですね。


さて普通、人が歌の練習をするとき

・歌詞を覚える

・音程を覚える

・リズムを覚える

・元の歌手の歌いまわしの癖を覚える

というところまでは、やる方が多いと思いますが、

"「アタリ」がどこかを確認する"というかたは、あまりいないのではないでしょうか。


ですので「音程」も「リズム」もとても上手にできるようになったけれど、何かが違う、、、

というかたは、この「アタリ」が違っている場合が多いんです。



アタリを確認するコツは?


はい!ということで、今日のレッスンポイントは「アタリを自由に移動できるようにしよう!」  です。

ではその「アタリ」を、スムーズに移動させる事ができるようになる技を、やってみましょう。


☆練習1:鼻声から、アタリを下げる

→これは、先ほど私がnana音源で、一番最初にやっていたものですね。

まずは、自分が出しやすい音程を一つきめ、その音程で「鼻声」から徐々にアタリを変えていきます。

男性は、「時代劇の悪代官」「フランケンシュタインみたいな声」

女性は、「宝塚の男役」「魔法使いのお婆さん」

みたいな声に変えていくイメージです。


実際やってみると「ええ!こんな変な声で本当にいいの??」と思うかもしれません。でも、それが外で聞いている人には「良い声」に聞こえるんです!


私は常々レッスンで、「自分でいい声に聞こえる声は、悪い声。自分に悪く聞こえる声が、いい声」と指導しています。これは、本当にそうなんです。


時々「(生徒)私こんな声、嫌です!!」「(私)でも、外に出ている声は、いい声なんだよ」「(生徒)信じられません!」と、もめます笑

なので、そういう時は、声を録音して聞いてもらいます。

そうすると、一発で「本当ですね。。。」と、理解してくれます。自分で聞こえている声と、出ている声は、別なんですよね。皆さんも是非、声を録音しながら練習してみましょう^_^



☆練習2:喉をあける

アタリが動かない人の多くが、「喉がしまっている」ことが原因になっています。

しまっている喉を開ける練習を「のどあけ」と言いますね。

のどあけは、実際何種類か練習の方法がありますが、今日はわかりやすい方法を、お伝えしますね。


写真をみてください。

喉開け

↑のどあけ開

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↑のどあけ閉


上の写真のように、喉の奥が上に開いていると「のどあけ」がバッチリですが、ほとんどの方が下の写真のように、舌が上に盛り上がって、喉の奥が見えなくなっています。

鏡を見ながら、右のようにしっかり「のどあけ」をして、声を出すようにしてみましょう。



☆練習3:「ホ」の口が「ア」だと思って発音する。

これは「アタリ」の絞りの話ですね。

レッスンをしていると、ほとんどの方が「ア」を間違えて認識していることに気づきます。


イラストで見てみましょう。普通皆さんがイメージしている「ア」は、こちらだと思います。

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次は試しに「ア」ではなく「ホ」という口をして、声を出してみましょう。

この時「唇」に力が入らないように気をつけてくださいね。「ホ」の発音をすると、このイラストのようになりませんか?

お



実はこの「ホ」が、歌の中での「ア」なんです!


ですから、この「ホ」を「ア」だと思って「ホ」から「アイウエオ」と言ってみましょう。(文章だと説明が難しいですが・・・笑)

こうすると、アタリがひろがらず、絞れた状態で声を出すことができますよ。


さて、上記3つを身につけるために、毎日の生活では、次のように練習してみると効果的ですね。

1:人と話すとき、アタリを下げた状態の声で話す。

2:息を吸うときに、喉をしっかり開けて吸う。

3:鏡を見て、口元が広がっていないか、口の開け方を確認する


ちなみに、これをいきなりやると、周りの友達から

「怒ってる?」

「風邪ひいたの?」

「前の声の方がいいと思うけど」

などなど、いろいろ言われるかもしれません笑

でもね、1週間くらいすると、周りもみんな新しい声の出し方に慣れてきて、何も言われなくなりますよ。


ぜひ試してみてくださいね^^



あ、最後にちょっと余談。

よく世間では、「元歌の歌手に似ている」=「うまい」って言われることが多いようですが、それは「歌がうまい」じゃなくて「ものまねがうまい」の「うまい」です。

モノマネがうまい人は世の中沢山います。でも「似てる」と「うまい」は違います!


プロシンガーとモノマネは一体何が違うのか。それはただ「うまい!」んじゃなくて 、やっぱり人を歌で感動させる「うぉ~~!!」まで行ってるんですね^^

もしよろしければ、上記のコツをちょっと試しながらnanaで歌ってみてください!



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尾飛良幸の発声法が学べるボーカル教室「DVMS」では、いつでも無料体験ボーカルレッスンが受けられます。

詳しくはこちら!

http://vocal.d-m-t.co.jp/freelesson/

ダイアモンドボイスミュージックスクール:

http://vocal.d-m-t.co.jp/

【ダイアモンドボイスメソッドとは】

欧米を中心とした海外トップシンガーの多くが使っている、地声を育てる歌唱法を「ベルティングボイス」といいます。 しかしその歌唱法は、アジア人にとって 骨格、体格、筋肉のつきかた、言葉の発音、あごの骨の発達の仕方、さらには自分の想いの表現方法まで、欧米の方と違いがあり、理解し習得するには非常に困難です。 そこで、アジア人が「ベルティングボイス」を習得できるようにと、尾飛良幸が独自に発展させた、アジア人の為のボーカルメソッドです。このメソッドにより、レッスンの1回めから格段に声が変化すると同時に、表現力、発音、脱力、声量、音域と、歌に関する全ての分野が劇的に改善向上していく事が可能になりました。

nana http://hibari.nana-music.com/w/profile/25/ 音楽コミュニティアプリ「nana」の運営チームです。

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